夜間水詠

ひとつの言葉をテーマにした短歌と少々の随筆があります。良かったら覗いてみてください。

「パスタ」

ファルファッレ心の中にファルファッレひらひら飛んで血に茹でられる

めっちゃ細いマカロニフォークの指1つ1つに刺して一気に食らう

アラビアータのペンネの中に極太の血管が混ざっていると気づく

 

私の中でパスタは短いやつ、スパゲッティーが長いやつっていう線引きがあります。

細くてくるくるしてるマカロニを茹でて、トマト缶に混ぜて唐辛子を振りかける。簡単アラビアータ。何となくおいしいなと思ってたのですが、最近初めてアラビアータを食べて違いすぎて笑いました。

 

昔はファルファッレにあこがれてました。名前もしっかり覚えてます。ちょうちょみたいな姿でかわいい。しかも、茹でるとぴらぴらしてさらにちょうちょ感アップ。ぬれてちょうちょになるって不思議な感じです。ちょうちょなら羽がぬれると飛べなくなるから。

 

この文を書いている今もペンネを食べてます。ちょっと固めに茹でて、くちくちと噛んでいると生きている感触ってこんな風なのかなって思えるのです。おいしいなあ、以上のなにかが隠れてるのかもしれません。穴の内面に。

 

以上。次の夜でも、会いましょう。

 

またね。